日日是好日

よく生きている

おでんがたべたい

 

春めいた日向を歩くと

幸福感を抱かずにはいられないけど

やっぱり冬を惜しんでみたい。

 

来週、再来週にはおでんを仕込んで

クリームシチューも作っちゃおうかな。

勝手にセンチに浸らせてくれる季節も

しばらくお別れになるから。

 

着々と退職まで時間が進む。

お世話になったディレクターから

宣言明けたら飯でも行こうと言ってもらう。

こんな中途半端で辞めた自分にそう声掛けてくれるのは、とても嬉しかった。

 

責任をとるというのはやめることじゃなくて

最後までやり抜くことだ、と

尊敬したくもなかった上司の言葉が胸にささったまま。

きっとこれから私がまた逃げ出したくなったら

その説教の槍は思い出させてくれるだろう。

 

やりたいこと、なりたい自分

それは各々の歳で変容してきている。

少なくとも去年までは自分の感覚的なものだけで動いてきた。

でももう時世も気持ちも変わってしまった。

 

私の魂はまたどこか遠くに行かせてくれと

駄々をこねるだろうか。

小さな狭い世界でじっとしていることをよしとする今の世の中で、その声はすっかり大人しくなって。

私もすっかり感覚で走るのには疲れてしまった。

 

出来ないことがわかったことが収穫だ。

 

誰にでも出来る仕事じゃなくて

私だから出来ることを見つけたい。

不器用に上手に生きられない自分だから

そんな人に寄り添える優しい人になりたい。

あなたが私にそうであったように。

 

 

仕事が落ち着いたら早く家に帰って

おでんを2日がかりで仕込みながら

強制的に移ってしまう季節を憂いていよう。